Course of Information Engineering

  • コース概要
  • 在校生・卒業生の声
  • 授業風景・実験設備

身の回りにあるものをコンピュータで使いやすく!

学習内容

 スマートフォンに代表される情報ネットワーク技術は、社会の隅々にまで行き渡ろうとしています。デジタル社会を支える情報工学・情報科学を体系的かつ実践的に学びます。プログラミングやデータベースといったソフトウェア技術から、組み込みシステムやデジタル回路といったハードウェア技術に加え、コンピュータを形づくるオペレーティングシステムや計算機工学、さらにはそれらの背景にある数理的な理論までを深く習得し、集大成として実社会の課題を解決するシステムの開発にプロジェクト活動として取り組みます。これらの学びを通じて、あらゆる分野のDXの最先端で活躍できるITエンジニアの育成を目指しています。基幹分野である情報ネットワークの実践的な技術を身に着ければ、日本だけでなく世界中の様々な分野で活躍することができます。

カリキュラム

  • 1

    ものづくり工学では各コースの内容が学習できる

    ものづくり工学では、機械・電気・情報・建設・化学の5つのコースを1年間かけて学習します。入学後に、すべてのコースの内容を学習できるので、コース選択に熟考でき、ミスマッチが少なく、学生の満足度は非常に高いです。情報リテラシー1では、WordやExcelなどのソフトウェアを学び、実験やレポート作成に役立て、デザイン基礎では製図の基礎を学びます。また、数学・理科・英語・国語・社会の基礎を学習し、専門教育に向けての基礎づくりを行います。体育を通じて体の動かし方や自己分析力、リーダーシップ、協調性を養っています。

    主要科目

    ・ものづくり工学
    ・情報リテラシー1
    ・デザイン基礎

  • 2

    情報専門科目の基礎を学習する

    ディジタル回路基礎やその演習を通して情報科学の基礎を学習します。選択科目では計算機基礎演習や情報処理基礎演習で実践力を養います。

    主要科目

    ・ディジタル回路基礎
    ・ディジタル回路基礎演習
    ・計算機基礎演習
    ・情報処理基礎演習

  • 3

    ハードウェアの基礎を身につける

    電気回路基礎や離散数学1を学習します。また、組み込みシステムや事例研究1や2で実践力を養います。ディジタル信号処理ではアナログとデジタルの違いについて学習します。

    主要科目

    ・電気回路基礎
    ・離散数学1
    ・組み込みシステム
    ・情報数学演習1

  • 4

    情報理論や数値計算などの理論を学習する

    情報理論や数値計算などの理論を学習し、実践的な能力を身につけます。電子回路や情報数学演習2では数学的素養を学習します。

    主要科目

    ・電子計測基礎
    ・システム設計1・2
    ・情報理論
    ・コンパイラ

  • 5

    社会実装できる実践的能力を培う

    サイバーセキュリティや自然言語処理、音声・画像処理を学習し、社会で活躍できる能力を養います。また,プレゼンテーション実習を通してコミニュケーション能力の向上を目指します。

    主要科目

    ・サイバーセキュリティ
    ・自然言語処理
    ・音声・画像処理

コースの特徴

機械学習、IoT、プログラミング、コンピュータ技術、メディア情報、ネットワーク、マイコン組込技術を学習できる情報コース

  1. プログラミングだけでなくマイコンなど組込系の実習も充実
  2. プログラミング能力認定試験など、資格試験対策を支援
  3. 全国高専プログラミングコンテストでの活躍
  4. 徳島県にオフィスのあるIT企業の社会人講師の授業
  5. 5年生の卒業研究ではクラスの半数以上が学会発表を経験

資格認定

情報分野

・Python・Java・Cプログラミング能力認定試験
・基本情報技術者試験
・ITパスポート試験

研究紹介

生物行動における数理モデルの構築と数値シミュレーション

杉野 隆三郎教授 博士(工学)

生物における行動を分析し、数理モデルを構築する研究を行っています。また、その数理モデルにおける数値シミュレーション結果から、数理モデルの妥当性について議論しています。

LoTプラットフォームを用いた遠隔モニタリングシステムの研究開発

吉田 晋教授 博士(工学)

計測技術とLoTプラットフォーム、独立電源を活用した遠隔モニタリングシステムの研究開発を行っています。圃場や河川、ため池などで無人遠隔計測できる技術を開発しています。

AIを利用したシステム開発・光デバイスの研究

岡本 浩行教授 博士(工学)

AIを利用したシステム構築に関する技術を研究しています。チンゲンサイの圃場で問題になっているナメクジの駆除を赤外線LEDAIを用いてナメクジを忌避するシステムを開発しています。

農業・水産業分野へのドローン・ICT/IoT技術の応用

福見 淳二教授 博士(工学) 

農業分野ではドローンの気流を利用した薬剤散布における基礎特性の解析と薬剤散布機の経路生成手法について研究しています。水産業分野ではドローンを用いた藻場計測システムについて研究しています。

物性に関するシミュレーションやIT基盤の研究開発

平山 基准教授 博士(工学)

金属表面の電子状態に関する解析を研究しています。GaAs(110)の表面や界面の電子状態を第一原理計算を用いて解析しています。また、並列計算や分散処理、アプリケーション開発、情報セキュリティに関する技術の応用も研究しています。

音声言語処理・自然言語処理

太田 健吾准教授 博士(工学)

音声AIと言語AIを駆使して、皆さんのコミュニケーションや学びを豊かにする研究を行っています。人と会話してくれるAIや、動画を要約してくれるAIを開発しています。

教員紹介

氏 名職 名学 位校 務専門分野リンク
杉野 隆三郎 教授 博士(工学) リサーチユニット長、3I副担任、地域連携・テクノセンター副センター長 数理工学、情報処理 research map
福田 耕治 教授 博士(工学) 学科長、学生主事補 ロボット工学、画像処理 research map
吉田 晋 教授 博士(工学) キャリア支援室長 制御工学、計測工学、情報処理 research map
岡本 浩行 教授 博士(工学) 専攻科長、地域連携・テクノセンター地域連携部門(副) 光デバイス、情報処理 research map
福見 淳二 教授 博士(工学) 情報コース主任 インテリジェント制御、故障診断 research map
田中 達治 嘱託教授 博士(工学) 制御工学、画像処理 research map
安野 恵実子 准教授 博士(工学) 1AE担任、学生相談室副室長、地域連携・テクノセンター教育研究部門長 医用生体工学 research map
平山 基 准教授 博士(工学) 副教務主事、総合情報処理室副室長、キャリア支援室副室長(就職支援担当)、地域連携・テクノセンター知的財産・研究支援部門(副・知的財産) 数値計算、表面科学 research map
太田 健吾 准教授 博士(工学) 3I担任、リサーチユニット長補、高度情報教育センター副センター長 音声言語処理、自然言語処理 research map
立石 清 副技術長・技術専門員 ロボット工学、情報処理 research map
松下 樹里 技術専門職員 ネットワーク管理 research map
岸 敏生 技術職員 情報処理 research map

在校生・卒業生からのメッセージ

在校­­生

ITスキルを持つ人材の高い価値

岡田 真弥(八万中学校出身)

経済産業省の発表によると、IT人材は2030年に最大79万人不足すると言われています。これは、パソコンについて高度な知識を持った人材を日本中が求めていることを意味します。情報コースでは、社会に求められているITスキルを0から学ぶことができます。例えば、いま皆さんが見ているようなWebサイトを作るための技術や、最近話題になることが多いAIの仕組みなどを学びます。また、実習系の授業では、チームを組んで、AIを組み込んだWebアプリや、IoTを活用したクラウドシステム、VRゲームなどの作品を開発します。チームメンバーと作品を作り上げるのは楽しく、達成感も味わえます。アプリやゲームだけでなく、私たちの日常生活でも使われている宅急便や電車などの流通サービスや交通サービスも、IT技術によって支えられています。IT技術を学んだ後で流通や交通などの社会の基盤となる仕事に就くこともできますし、ITエンジニアとして面白いアプリや感動を与えるサービスを作ることもできます。その1歩目として、情報コースに入ることを私は強くお勧めします!

求められるIT人材のスキルを専門的に学べるコース

松本 琉希(鴨島第一中学校出身)

「IT人材の不足」このようなワードを最近耳にします。IT人材はプログラミング以外にも、社内システムの管理、IT関係の不備の修正など、どのような会社でも必要とされている人材です。情報コースでは、世界中の企業から必要とされているIT人材になるためのスキルを専門的に学ぶことができます。最初は、プログラミングの基礎や簡単な回路について、先生方が分かりやすく教えてくださいます。そこから学年が上がるにつれて、複雑なプログラミングや回路、さらにwebサイトの仕組みなど、より深く情報の世界へ踏み込むことができます。また、3年生からは、グループを組んで実際にアプリケーションを作成することができ、コミュニケーション力の向上やグループで何かを成し遂げる達成感も味わうことができます。これからの時代に欠かすことのできないIT人材になるために、私は情報コースを選ぶことをお勧めします。

卒業生

社会人として必要な能力を身につけられる

桃野 彩美

以前から「ものづくり」が好きだったので阿南高専に入学しました。本学科では、単にパソコンだけでなく、ロボット製作などを通して装置の機構や配置・回路・プログラムなどを考えることで様々な分野の知識を身につけることができ、自分の可能性や能力をより伸ばすことができます。また、本学科は女子が多いのも特徴です。さらに寮生活は、集団生活で面倒なところもありますが、規則を守ることの大切さや、社会人として必要な協調性や自律性が身につけられます。私は、制御情報工学科&寮生活を選んでよかったと思っています。

情報の基礎から専門まで学べるコース

松下 樹里(現:阿南高専技術部第2グループ)

ものづくりが好きで「阿南高専に行きたい」と言い出したのは私自身でした。学科の選択には悩みましたが、これからの社会ではPCの知識が欠かせない、という父の考えもあり制御情報を選びました。在学中にはPCの基礎はもちろん、専門的なプログラミングや機械の制御技術についても学びました。就職先では、機器の制御方法を学んでいたことで、メンテナンス時の切り分けが早く行うことができ、お客様からの信頼を得ることができました(現在は阿南高専に転職)。また、寮生活は友人との絆が深まるので、生涯の親友に出会えるかもしれません。

授業風景の紹介

情報コースでは以下のような授業を実施しています。


計算機基礎演習

学習内容

科学者や技術者に要求される情報処理の基礎をUNIX(Linux)を使用した演習を通じて学習します。基本的なUNIXの操作方法を理解し、文書・グラフ作成、画像加工、およびプログラム作成方法を習得します。また、第一線で活躍している外部講師による実践的な演習を実施します。

データ構造とアルゴリズム

学習内容

基本的なアルゴリズムとデータ構造を学び、プログラミング言語を用いて実装することを通して、ソフトウェアエンジニアに必須の論理的思考能力、および問題解決能力を身に付けます。

システム設計2

学習内容

システム設計1で学んだ、設計手法・制作手法を元にして、仮想したユーザに製品を提案することから、納入までの工程を擬似的に体験します。この科目は企業でシステム設計を担当していた教員が、その経験を活かし、システムの設計手法・制作手法について、グループワークを指導します。