Course of Mechanical Engineering

  • コース概要
  • 在校生・卒業生の声
  • 授業風景・実験設備

機械の技術で社会を豊かに!
すべての産業分野で活躍できるエンジニアを育成

学習内容

 数学や力学を基礎として、機械の設計・製造や技術開発を学ぶ、ものづくりに特化したコースです。カリキュラムは、機械設計や機械に関わる熱・流れ・力などを扱う講義科目、機械製図・製作などの実習科目、講義で学んだ内容を体験できる実験科目で構成され、機械工学を総合的かつ実践的に学ぶことができるようになっています。機械コースは、自動車、航空宇宙、ロボット、重工、医療・介護機器、建設機械、エネルギー、家電、食品といった様々な産業分野で活躍できるエンジニアの育成を目指しています。
 機械コースでは、機械工学に基づいた、機械の力学や加工法、材料、制御など機械工学の知識と技術を教授します。そして、機械システムの設計と製造に必要な実践的な技術能力を育成することを目的とします。

カリキュラム

  • 1

    ものづくり工学では各コースの内容が学習できる

    ものづくり工学では、機械・電気・情報・建設・化学の5つのコースを1年間かけて学習します。入学後に、すべてのコースの内容を学習できるので、コース選択に熟考でき、ミスマッチが少なく、学生の満足度は非常に高いです。情報リテラシー1では、WordやExcelなどの実験やレポート作成で必要なソフトウェアを学び、デザイン基礎では製図の基礎を学びます。また、数学・理科・英語・国語・社会の基礎を学習し、専門教育に向けての基礎づくりを行います。体育を通じて体の動かし方や自己分析力、リーダーシップ、協調性を養っています。

    主要科目

    ・ものづくり工学
    ・情報リテラシー1
    ・デザイン基礎

  • 2

    機械製図や機械工学実験実習1などの機械の基礎を学習する

    機械のものづくりに必須の旋盤、フライス、溶接、手仕上げに関する基本的な技術の習得を行うとともに、基礎的なものづくりについて体感的に理解を深めます。また、メカトロニクスにおいて、アームロボット操作のための基礎的なプログラムについて学習します。

    主要科目

    ・機械製図
    ・機械工学実験実習1
    ・機械工作法1
    ・機械材料1

  • 3

    機械工学実験実習2で機械の応用力を培う

    機械工学実験実習1に続き、さらに高度な加工技術の習得を行うとともに、ライントレースカーの製作(メカトロニクス)を行います。

    主要科目

    ・機械設計製図1
    ・機械工学実験実習2
    ・機械工作法2
    ・機械材料2

  • 4

    機械工学実験実習3で機械の実践的能力を培う

    材料強度実験、流体工学実験、機構学実験を行い、講義で学習した内容の理解を深めます。また、これまで学んできたメカトロニクス技術を駆使して、グループごとに自律走行型ロボットカーの組み立ておよび走行を行ない与えられた課題を解決します。

    主要科目

    ・機械設計製図3
    ・機械工学実験実習3
    ・機械力学
    ・工業力学
    ・水力学1
    ・熱力学1

  • 5

    機械工学実験実習4で社会に通じる能力を培う

    材料強度実験、機械力学実験、金属材料実験、熱力学実験およびシステム工学実験を行い、講義で学習した内容の理解を深めます。

    主要科目

    ・機械設計製図4
    ・自動制御1
    ・塑性加工工学
    ・材料選択の科学
    ・伝熱工学
    ・ロボット工学
    ・卒業研究

コースの特徴

ものづくり、4力学(熱・流体・機械・材料)、設計・加工・制御、メカトロニクス、ロボット工学を究められる機械コース

  1. 座学では理論をしっかり学習します。
  2. 座学で学んだ内容を実験実習で実践します。考える能力だけでなく、手を動かす能力も養います。
  3. 研修旅行(企業見学+修学旅行、2年、3年)では、長期休み(夏休みまたは春休み)を利用して企業や大学研究室の見学旅行を実施しています。近年は、2年生が関西地区へ、3年生が関東地区への宿泊付き研修旅行が多いです。
  4. 蒼阿祭での専門展示(4年)では、機械工学の楽しさ、おもしろさを紹介するため、蒼阿祭(学園祭)で専門展示を行っています。
  5. 卒業研究(5年)では、機械工学分野を中心とした最先端技術の研究開発を各教員の指導の下で行っています。学生たちの研究成果は、積極的に学会や展示会などで国内外問わず社会に発信しています。

資格認定

機械工学分野

・3次元CAD利用技術者試験、2次元CAD利用技術者試験
・Certified SOLIDWORKS Associate(CSWA)
・機械設計技術者 3級
・技能検定3級 機械検査

情報分野

・C言語プログラミング能力試験 2級,3級
・ITパスポート試験

研究紹介

新たな溶接や接合の開発とレーザ加工

西本 浩司教授 博士(工学)

シングルモードファイバーレーザ(最大出力500 W)を用いたレーザ溶接・加工が可能です。 各種レーザ溶接・スポット溶接、重ね溶接、突き合わせ溶接・異種金属接合(例:鉄鋼材料とアルミニウム、チタン、マグネシウムなど)・異種材料接合(例:金属とプラスチックの直接接合、金属とCFRP(CFRTP)の直接接合2)各種レーザ加工・レーザ焼入れ・レーザピーニングなどを研究しています。

ウォータージェット加工に関する研究

大北 裕司教授 博士(工学)

ウォータージェット加工とは、ノズルからの高速水噴流を用いて、材料の切断や穿孔を行う加工方法です。様々な材料を熱影響なく切断できます。

放電プラズマ焼結装置(SPS)を使った接合技術

奥本 良博教授 博士(工学)

粉体・多孔質体の各種特性の解明について研究しています。また、リカレント教育としての材料力学教材の開発も行っています。

振動解析、特性評価、構造最適化の研究

川畑 成之准教授 博士(工学)

数値シミュレーションによる振動解析、加速度や変位計測センサを用いた動的特性評価を研究しています。

不整地走行車や運搬用台車等のロボットの研究開発

松浦 史法准教授 博士(工学)

機械・電子・情報にまたがる研究をしています。具体的には、不整地走行車や運搬用台車等のロボットの研究開発や数値流体解析による気流と粒子の散布シミュレーションなどを研究をしています。

アコースティック・エミッション法の研究

安田 武司准教授 博士(工学)

非破壊検査技術のひとつである「アコースティック・エミッション法」を研究しています。

教員紹介

氏 名職 名学 位校 務専門分野リンク
西本 浩司 教授 博士(工学) 副寮務主事、2AM・AC・AZ担任、専攻科長補佐、地域連携・テクノセンター知的財産・研究支援部門長 溶接接合工学、レーザ加工 research map
大北 裕司 教授 博士(工学) 3M担任、広報情報室副室長・入試広報部門長 流体力学、乱流力学、噴流力学 research map
奥本 良博 教授 博士(工学) 機械コース主任 材料化学、無機材料、金属材料 research map
西野 精一 嘱託教授 工学博士 材料力学、材料強度学 research map
川畑 成之 准教授 博士(工学) 4M担任、IR戦略室副室長、創造教育推進チーム副CEPT長 構造力学、最適設計、制御工学、複合材料 research map
松浦 史法 准教授 博士(工学) 教務主事補、総合情報処理室長 メカトロニクス、計測工学、制御工学 research map
安田 武司 准教授 博士(工学) 3M副担任、グローバル推進室長 非破壊検査、アコースティックエミッション、塑性加工学 research map
伊丹 伸 講師 工学修士 5M担任 計測工学、分光学、光計測 research map
中岡 信司 助教 学生主事補 research map
木原 義文 技術長(工場長) 機械加工学(NC工作機械等) research map
立石 学 第1GL・技術専門職員 機械加工学(旋盤等) research map
佐々木 翼 技術専門職員 機械加工学(溶接等)
新田 幸平 技術職員 機械加工学(フライス盤等)
高岸 時夫 再雇用職員 機械加工学(フライス盤等) research map
森時 秀司 再雇用職員 機械加工学(手仕上等) research map

在校生・卒業生からのメッセージ

在校­­生

魅力の機械コース

今井 美嘉(城東中学校出身)

私たちの身の回りは「機械」で溢れています。車や飛行機、ロケットなどの大きなものから、ネジやボルトなどの小さなものまで、それらは全て機械と密接に関わっています。そんな私たちの生活に必要不可欠な「機械」について学んでみませんか?機械コースでは、座学はもちろん実習を通してより深くものづくりについて学ぶことが出来ます。機械材料や機械工作法などの授業を通して得られた知識は実習で活用できる場面もあり、私たちの生活でも目に見えて利用されています。その他に、プログラミングや力学、設計を学ぶ授業もあり、幅広い専門分野を学びます。また、四年生からの研究室配属では自分の興味のある分野についてより深く研究することが出来ます。一方で、溶接や旋盤、フライス盤、エンジン分解などの実習では実際に手を動かして製品を作ったり組み立てたりします。目で見て、触れて、体験することのできる各実習はどれもやり甲斐と達成感のあるものばかりで、ものづくりの楽しさをより一層味わうことのできる場となっています。そんな魅力あふれる機械コースへ、ぜひお越しください。

おすすめです!幅広く勉強できる機械コース

鳥潟 一太(宍喰中学校出身)

「機械」と聞くと何か堅苦しい印象を持ちますが、機械コースはその「機械」だけを学ぶコースではありません。学べる専門科目は力学、熱、流体、メカトロニクス、プログラミング(Python)、環境(副専門)など幅が広く、もちろん機械設計、機械工作法なども学べます。3年次実習ではライントレースロボット、旋盤、フライス盤、溶接、板金、エンジン組み立てなどのショップで非常に専門的で実際に手を動かす実習ができます。また、4年次配属される研究室では一般な機械系の研究テーマ以外にも流体の性質を使ったスポーツの研究で競技の動作解析を行ったり、自分自身の持ち込みで新たな研究を始めたり、3Dプリンタなど普段あまり使用機会の少ない工作機械などを使って研究するなど様々な「機械」系の分野の選択肢があり、楽しくて非常に有意義な研究ができます。最近では「機械離れ」が少なからずありますが、世の中から機械がなくなることはありませんし、社会からも機械の専門家は必要とされています。僕は機械コースをおすすめします。「迷ったら機械」「幅広く行くなら機械」とよく言いますが、全くその通りです。少しでもものづくりや制作、設計に興味があれば、勉強を進める中で苦労もたくさんありますが、きっと充実した学校生活が送れると思います。

卒業生

手を動かして未来を形作る、機械コース

野田 篤志東京大学 大学院工学系研究科 原子力国際専攻/ 2020年機械コース卒業)

高専の機械コースへ進めばどこに行っても活躍できます!なんで機械か?それは、機械コースでは実際にモノを作ったり、溶接したり、手を動かして何かを生み出す技術が身につくからです。プログラミング大人気の今、あえて機械工学を学ぶことこそが将来大活躍のカギです!それに、座学の内容は大学レベル!大学よりも丁寧に教えてくれるし、何も知らなくても大丈夫。むしろ、実習と座学がしっかりリンクしてるから、大学よりも深く理解できます!機械工学はいろんな分野に広がっているので、将来の選択肢がめっちゃ広がります!僕も最初は機械コースでスタートして、今は原子力関係の研究をしています!機械コースで学んだ知識は今でも役に立っているし、手を動かして研究を進めていくところは他の大学生と比べて強みとなるのですごく評価されます!
みなさんもぜひ、機械工学の面白さを高専で学んでみませんか?

授業風景の紹介

機械コースでは以下のような授業を実施しています。


機械工学実験実習2

学習内容

機械工学実験実習2では、旋盤、レーザ加工機、プレスブレーキなどの工作機械によって機械部品をより高精度で加工する技術の重要性や、溶接、塑性加工が有する特徴を各実習課題への取り組みから理解を深めます。また、エンジン分解組立やメカトロニクスでは、機械および各機械要素の役割とその動作、そしてこれらの自動制御技術を体得します。