ミライKOSENラボ「②じしんのしくみをみえるかしよう!」を開催しました

 令和3年11月6日(土)に,小中学校向けの連続5回科学講座「ミライKOSENラボ」の第2日目「②じしんのしくみをみえるかしよう!」を開催しました。
 小中学生45名が3回に分かれ,多田豊准教授(建築学)と高専生4名より,地震による建物への影響をシミュレーションできる「wallstat」について学びました。

 小中学生は,はじめに,高専生が建築した9坪の仮設住宅を題材に,土台や梁などの名前を覚えました。次に,「間」(けん)や「坪」(つぼ)といった伝統的な単位を用いて,建物の長さや面積,工事費等を求める方法を学びました。
 その後,紙上に表現された二次元の平面図と,実際の建物(三次元)との関係性を確認するため,図面と実際の建物とを見比べました。図面は,意図的に三か所柱の位置を間違った図面にしており,それを探してもらう取り組みを行いました。また,中学校で習うXY座標と平面図との関係についても説明をしました。こうした授業のアイディアは,高専生が小中学生に建築を分かりやすく教えるために,何日も準備をして考えたものです。

 最後に,実際の建物をパソコンを使って「wallstat」に入力し,地震力を発生させ,建物が安全かどうかを確認しました。

 高専生より,現在,建築の仕事ではシミュレーションを多く用いていると説明がありました。現実の建物を建てる前にデジタル空間上で耐震,耐風,耐火災等の災害から居住者が安全を確保できるかをシミュレーションし,使い勝手やコストとのバランスを見ていることを説明しました。

 シミュレーション技術はまだまだ開発中の段階であり,小中学生の皆さんが,将来,技術者として開発に携わり,より安全な社会の実現に貢献する日がくるかもしれません。

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