木の仮設住宅シンポジウムを学生主導でハイブリッド開催

 令和3年11月7日,「木の仮設住宅シンポジウム」を学生主導にてハイブリッド開催(会場:阿南高専及びオンライン)しました。
 南海地震等の大規模な災害により徳島県内でも多くの方が被災し,住宅を失うことが予測されているなかで「応急仮設住宅」は被災者の生活再建の基盤となるだけでなく,「木造」の仮設住宅は,地域の林業,建設業等の雇用等の回復にも寄与するとされています。しかしながら,現実的には課題も多く,各団体の準備状況や連携も十分とは言えない状況にあります。
 こうした課題に対して,学生達自身が,災害時に「木造」の応急仮設住宅を建築するために,応急仮設住宅に関わる産・官・学・福祉等の関係者が抱える課題を調査・整理し,解決策を検討する場として,このシンポジウムをオンラインにて開催することにしました。

 「木の仮設住宅」建設の準備状況と課題として,次の学生による発表,質疑等を行いました。
  1)徳島県阿南市の被災想定と各機関の災害対応:富永眞ノ介さん(阿南工業高等専門学校創造技術工学科3年)
  2)徳島県における木造仮設住宅供給の準備態勢:林聖人さん(阿南工業高等専門学校創造技術工学科5年)
  3)熊本県における木造仮設住宅供給の事例紹介:森重孝太郎さん(熊本高等専門学校専攻科生産システム工学専攻2年)
  4)岡山県総社市における木造仮設住宅(板倉工法)供給の事例紹介:小林弘樹さん(岡山県立大学大学院 デザイン学研究科 デザイン工学専攻1年)
  5)高専生による木造仮設住宅の建設:中川颯太さん(阿南工業高等専門学校創造技術工学科5年)

    

 次に,応急仮設住宅配置計画ゲーム(徳島版・熊本版)を実施しました。徳島版は田中亮輔さん(阿南工業高等専門学校創造技術工学科3年),熊本版は熊本高等専門学校 勝野研究室がファシリテータを務めました。
    

なお本事業は,次の各事業からの助成を受けて実施致しました。
 2020年度ちゅうでん教育振興助成(高等専門学校の部)事業 「高専発!「応急仮設住宅ゲーム」PBLによる産官学福民連携の実現!」
 2021 年度 豊橋技術科学大学 高専連携教育研究プロジェクト「高専発!応急仮設住宅ゲームの南海・東南海地震対策への展開に関する基本調査」