登録有形文化財の登録に本校ゼミ活動の成果が活用されました。

 令和3年11月19日(金)文化審議会から,文化審議会文化財分科会の議決により,新たに91件の建造物を登録するよう文部科学大臣へ答申が行われました。このうち徳島県からは1件,徳島県阿波市にある仏寺・千光院が登録有形文化財(建造物)に登録されました。

 この答申のもとになった調査報告書には,令和元年度に建設コース多田豊研究室(建築学)のゼミ生が取り組んだ,登録有形文化財に関する調査が活用されています。ゼミ生は「建築史」等の学習を活用し,当該仏寺の平面図や立面図等を採取した他,柱や梁等の色調や補修跡等から増築部分の推定,梁等に施された文様等や古文書等を解読することで建設年代の推定等を行いました。なお,調査・分析には,徳島県未来創生文化部文化資源活用課,阿波市教育委員会,徳島県文化財マイスター連絡協議会の助言を受けています。

 コロナ禍の影響により,通常よりも時間がかかりましたが,この度1年越しで成果が実ることになりました。本建造物は,阿波市として第一号となる登録物件になります。登録後にも,引き続き,地域の中で大切に活用されていくことが期待されています。

(左から 調査時の外観、小屋裏、床下の基壇)
  

○文化庁ホームページ「文化審議会の答申(登録有形文化財(建造物)の登録)について」はこちら