学生を中心とした事前復興に関わる課題への取り組み(視察先:岩手県陸前高田市)

 阿南工業高等専門学校地域連携テクノセンターでは、阿南高専科学技術振興会(通称AST)と連携し、学生が地域企業の課題解決に取り組むAST倶楽部の活動を実施しています。本活動のうち西野建設株式会社による課題は、南海トラフ巨大地震発災前に街を高台に移転することや、事前復興である津波対策について、具体的な地域を選定し検討することであり、本校建設コースの5年生1名、2年生1名、1年4名、計6名の学生が参加しています。
 当該課題解決のため学生は、東日本大震災により著しい津波被害を受けた岩手県陸前高田市を対象に、2023年8月より資料収集、現地関係者へのオンラインヒアリングなどを行い、調査内容を検討してきました。また、2023年9月23日~24日には、学生、教員、西野建設株式会社の三者が、岩手県陸前高田市を視察し、復興課題について調査を行いました。調査では嵩上げを伴う土地区画整理事業や防災集団移転促進事業等による高台への移転について、地権者や行政関係者等現地の方々へのヒアリングを行い、現場を調査し、復興とは何か、次の災害までに阿南市は何をしておくべきか、阿南高専や企業ができることは何かについて、議論を行いました。
 なお、本調査成果については、阿南市民向け防災講習会や、U30事前復興プラン等コンペティションにおける提案等に活用予定です。
 最後になりましたが、この調査の実施にあたり、東京大学工学部社会基盤学科羽藤英二研究室、陸前高田ほんまる株式会社、陸前高田市の地域の方々に多大なるご協力をいただきました。記して感謝いたします。

                               

    高田松原津波復興祈念公園国営追悼・祈念施設での犠牲者への追悼         奇跡の一本松視察の様子

                   

         海抜12.5mの津波防潮堤視察の様子     震災遺構(旧米原商会)外観視察の様子    震災遺構(旧気仙中学校)内部視察の様子

                                 

       高田地区被災市街地復興土地区画整理事業視察の様子         高田地区被災市街地復興土地区画整理事業地権者へのヒアリングの様子

                          

      脇の沢防災集団移転推進事業地権者へのヒアリング          避難場所運営責任者へのヒアリングの様子(3.11仮設住宅体験館)

2023年10月1日