令和7年度SPOD内講師派遣プログラムを開催しました —発達障がいのある学生に配慮した授業づくり—
 2025年9月26日(金)、本校では令和7年度SPOD内講師派遣プログラムとして、愛媛大学教育・学生支援機構の三浦優生先生を講師にお迎えし、「発達障がいのある学生に配慮した授業づくり」をテーマとする研修会を開催しました。
 三浦先生は、自閉スペクトラム症児・者の言語コミュニケーションスキルの発達を専門とされ、臨床発達心理士として学生支援にも携わっておられます。講演では、障害者差別解消法および合理的配慮の法的枠組みを踏まえ、教育現場において求められる「建設的対話」や「教育の本質を損なわない柔軟な対応」の重要性について、豊富な大学実践例を交えてわかりやすく解説してくださいました。
 特に、授業運営の7つの観点(①学習活動の管理、②学習環境の整備、③教材の調整、④指示や言葉がけの工夫、⑤対人活動への配慮、⑥不器用さへの対応、⑦心理面への配慮)について、実際の授業場面に即した改善ポイントが紹介され、すぐに実践できる工夫も数多く提示されました。
 当日は、対面とオンラインをあわせて教員32名、職員17名の計49名が参加し、講演後も活発な質疑応答が行われました。参加者からは「自分の授業を見直す良い機会になった」「合理的配慮とユニバーサルデザインの違いが明確に理解できた」「学生の特性に寄り添いながらも自立を促す視点が重要だと感じた」といった声が多く寄せられました。
 本研修を通して、個別の困難さに対応するバリアフリー支援と、あらかじめ多様性を考慮したユニバーサルデザインの考え方を組み合わせて授業を設計することの大切さを学びました。今後も教職員一人ひとりが、学生の特性や成長に応じた支援の在り方を考え、誰もが学びやすい教育環境の実現を目指して取り組んでまいります。
                     
  
2025年10月28日